岡山・真備町の古民家

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以前からのお客様のご実家が倉敷の真備町にあり、昨年の台風で大変な被害にあわれました。2階まで水につかりなかなか水が引かなかったそうです。100年以上たつそのお家が見事に再生され窓まわりをさせていただきました。

昔、家を建てるときはその施主様がもっている山にある木材を使い、村の棟梁が中心になって建てたとか、とても思い出のある家屋だからこそ費用をかけてでも再生されたのでしょう。それが見事なお家と日本家屋で、使いやすいようにモダンな仕様にもなっていて、何とかここをギャラリーやミーティングやらに活用してもらえたらどんなに素敵だろうと思います。

かなり広くて2階もはり和室も別にあって素晴らしいつくりになっています。この庭を眺めるところにジャパニーズシノアのデザインのシェードをさせていただき桜の模様をイメージした庭と一体になるようなデザインをさせていただきました。そのほかはシンプルな和紙風のプリーツシェードで色が入ることにより暖かな空間となっています

シノワズリのシェードカーテンを開くと驚きのお庭がお目見えします。ゲストへの粋なサプライズ演出。

シェードを取り付ける梁は、無垢の1本の木材です。もちろん真っ直ぐなはずはなく、高さは床からの距離に合わせて施工していきます。近代の家は全て規格品でつくられている事、昔のお家は職人さんの感覚を頼りにつくられている事を理解しました。

シェードを開くと素晴らしいとしか言いようのないお庭のお目見え!動画で見て頂くと分かるのですが、シェードと、お庭の風景が絶妙なバランスで融合していきます。ご相談を頂いた時は、美しいお庭をどのようにして引き立てることができるのか不安でしたが、お客様のしっかりしたディレクションがあり、楽しみながら進めさせて頂きました!

どうですか?!このお庭。この庭も勿論浸水したので、苔は腐ってしまいお庭もダメージを受けたそうですが、庭師の方が入り、苔を育て元通りのお庭に再生したのだとか。自然の力強さに驚くばかりです。

ちなみに、コチラの古民家も1本柱や梁だったこそ再生可能だったそうです。集成材を使用しているお家は、水に浸かり柱が全て使い物にならなくなったと、ご家族が語ってくれました。

縫製担当の山崎が仕上げの確認をしている様子。全体のデザインは分かりにくいですが、桜が咲き誇る圧巻の窓になりました。
とにかくシェードを現場で施工するまでは、これだけの大物なので不安はありましたが、実際に施工しお客様に「わー!綺麗!」と言って頂いた時の安堵感と達成感は言うまでもありません。

こんな小窓もありました。松の木が丸い窓から、まるで切り取られたかのように見えています。そして(恐らく)杉で編んだ天井、それを支える竹。至る所に気を配る日本人の美意識を感じ、日本人であることの誇りを感じます。

ここをリノベーションする大工さんが、喜んで施工されたとお客様が話してくれました。その職人さんが生き生きとして仕事をしている姿が想像できます。そして完成した家にいると「愛」を感じるのは私だけでは無いと思います。

こちらは2階個室です。ここは障子を残しているので、シェードはしていないのですが、入って驚き!
先日、弊社4階のシェアオフィスの建築士 小坂田さんの話に出てきた、フィンランドの偉大な建築家アルバー・アールトの自宅にある日本文化から影響を受けたと言われている「棚」をリマインドさせるかのような棚があったので、写真を撮りました。

K様、本当に貴重な機会を頂き、ありがとうございました。
こちらの古民家は本人は勿論のこと、ご家族も住む予定が無いとの事。有効活用して頂ける方を探していらっしゃいますので、何かアイデアがある方はお声掛け下さい。私たちが言うのも何ですが、一人でも多くの方に日本文化の素晴らしさを体感頂ける場であることは間違いないです!

施工写真はコチラから。

 

 

 

 

 

 

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